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デイサービスに行きたがらない男性の対応|怒る・拒否する理由と改善方法

「デイサービスの日になると機嫌が悪くなる」「行く話をすると怒る」。そんな男性利用者への対応は、ご家族だけでなく、ケアマネジャーや施設職員にとっても大きな悩みです。この記事では、男性が拒否しやすい心理背景と、本人の自尊心を守りながら通所につなげる考え方を、現場視点で整理します。

公開日:2026-04-06 更新日:2026-04-18 テーマ:デイサービス/男性利用者/個別機能訓練 対象:ご家族・ケアマネ・施設職員

「デイサービスの日になると機嫌が悪くなる」
「『あんなところ、年寄りが行く場所だ』と怒鳴って拒否される」

このような悩みは、ご家族やケアマネジャーから非常に多く寄せられます。特に男性利用者の場合、強い拒否や怒りとして表れるケースが少なくありません。

しかし、その反応は単なるわがままではなく、本人なりのプライド役割の喪失感活動内容への違和感が背景にあることが多くあります。だからこそ、無理に説得するのではなく、納得できる理由を整えることが重要です。

この記事でわかること

なぜ男性はデイサービスを嫌がるのか?

男性の通所拒否は、性格の問題として片づけられがちですが、実際には自分の立場が変わったことへの戸惑いや、活動の意味が見えないことへの抵抗が大きく関わっています。

① 現役時代のプライドと役割の喪失

責任ある立場で働いてきた男性ほど、「世話される側」になることに強い抵抗を感じます。これは単なる意地ではなく、これまで積み上げてきた役割や価値を失ったように感じるためです。その葛藤が、自分を守るための「怒り」や「拒否」として表に出ることがあります。

② レクリエーションへの違和感

折り紙や合唱などの活動に対し、「意味がない」「子供騙しだ」と感じる方もいます。これは好みの問題だけではありません。特に、論理性や目的意識を大切にしてきた男性ほど、目的の見えない活動に強い違和感を持ちやすくなります。

現場では、認知症予防や周辺症状(不穏など)の緩和を目的として活動を組み立てることがありますが、本人が納得できなければ参加にはつながりません。つまり、活動の「質」だけでなく、本人にどう意味づけするかが重要になります。

拒否を納得に変える2つのアプローチ

無理に説得しようとすると、かえって拒否は強くなります。大切なのは、本人の自尊心を傷つけずに、「行く理由」そのものを変えることです。

アプローチ①:役割を持たせる

「教えてほしい」「頼りにしている」と伝えることで、通所を「義務」や「施し」ではなく、自分の居場所を確認するための「役割」に変えられます。

たとえば、機械に詳しい方には操作のコツを聞く、園芸経験のある方には植物の見方を教えてもらうなど、本人の過去の経験を活かせる関わり方は有効です。

アプローチ②:訓練として再定義する

言葉で「リハビリです」と伝えるだけでは不十分です。一目で訓練だと分かる道具があることで、納得感は大きく変わります。

男性は、目的の見えない活動に参加することに強い抵抗を感じがちです。しかし、そこに専用のリハビリ機という実体があれば、活動の意味が見えやすくなります。

例えば、専用の器具を用いた「握る・踏む・回す」といった能動的な動作は、手指・下肢機能の維持だけでなく、ADL(日常生活動作)の向上、さらには他者との関わりや役割意識を通じたQOL(生活の質)の維持も意識したプログラムとして組み立てやすくなります。

重要なのは、ただの遊びを訓練と呼び替えることではありません。個別機能訓練計画書の中で目的・方法・評価を明確にし、本人の意欲を引き出しながら日常生活動作の維持・向上を目指すことです。こうした整理があることで、専門職の視点からも納得しやすい内容になります。

ポイント: 男性利用者にとって重要なのは、「楽しいか」だけではなく「何のためにやるのか」が明確であることです。役割と目的が見えると、拒否は和らぎやすくなります。

【事例】拒否していた男性が変わったきっかけ

元技術職で、当初はデイサービスへの通所を拒否していた男性がいました。ご家族が何度勧めても、「あんなところには行かない」と話し、家に閉じこもりがちだったそうです。

そこで施設側は、活動を単なるレクリエーションとしてではなく、目的のある機能訓練プログラムとして説明しました。週2回の通所を継続する中で、徐々に変化が見られました。

活動内容は、単なる遊びではなく、ハンドルを握る・離すといった手指訓練と、盤面を見る集中力維持を意識したものでした。本人にとっては、「暇つぶし」ではなく「やる意味のあること」と感じられたことが大きかったようです。

特に印象的だったのは、この微細な操作の反復が、食事動作に必要な「つまむ・支える」動作の継続につながった点です。これは、日常生活動作における把持力巧緻性(細かい動き)の維持を考えるうえでも理解しやすい変化でした。

その結果、「自分で箸を持って食事ができる喜び」をあらためて感じられるようになり、本人の表情や意欲にも前向きな変化が見られました。

さらに、本人が活動に没頭できるようになったことで、スタッフが付きっきりで対応する必要が減り、見守り中心の関わりへ移行しやすくなった点も現場にとって大きなメリットでした。操作が分かりやすく、特別な説明や複雑な介助が不要だったことも、導入しやすさにつながりました。

なぜ納得できるのか(仕組みの背景)

こうした「男性が夢中になれる訓練」を導入したいと思っても、予算面が課題になる施設は少なくありません。

そのような中で、中古のパチンコ台を再生し、福祉施設へ無償提供するといった社会的な仕組みもあります。こうした選択肢の一例として、私たちは循環型福祉プロジェクトに取り組んでいます。

この取り組みでは、役目を終えた台を再生し、高齢者の活動や機能訓練のきっかけとして活かしていきます。「昔遊んだものが、社会貢献の一環として自分のリハビリに役立っている」というストーリーは、社会性や大義名分を重んじる男性にとって、納得感につながりやすい面があります。

つまり、単に道具を置くのではなく、本人が受け入れやすい意味づけまで含めて設計することが重要です。

また、こうした取り組みは導入方法も施設によって異なります。無償提供で試してみる方法、レンタルで検証する方法、継続導入として本格的に設置する方法など、状況に応じて選択することが可能です。

実際の導入事例や施設の反応については、導入施設の声もあわせてご覧いただくことで、より具体的なイメージを持ちやすくなります。

費用を抑えて導入を考えたい方へ

無償提供(送料のみ)で導入を検討したい施設様は、循環型福祉プロジェクトの案内をご確認ください。

まずは試して判断したい方へ

現場で実際に使いながら検討したい場合は、デモやレンタルでの確認がしやすい方法です。

継続導入・本格運用を検討したい方へ

施設に合わせた継続導入や販売について確認したい場合は、本業の導入ページから詳細をご覧いただけます。

内容を比較しながら相談したい方へ

デモ・レンタル・循環型・販売のどれが合うか分からない場合は、お問い合わせからご相談いただけます。

もっと体系的に理解したい方へ

このコラムでは、デイサービスに行きたがらない男性に対して、なぜ拒否が起こるのか、どうすれば納得につながりやすいのかを現場視点で整理してきました。

さらに一歩進んで、なぜパチンコが機能訓練や活動参加のきっかけになりうるのか、また特許第6719977号の考え方を含めた全体像をまとめて確認したい方は、以下のピラーページもあわせてご覧ください。

まとめ

男性利用者の拒否対応で重要なのは、本人にとって納得できる理由を整えることです。

この視点を変え、本人の自尊心を尊重できる道具や説明を用意するだけで、通所への意識は大きく変わる可能性があります。

また、これらの取り組みは、個別機能訓練計画書の中で位置づけることで、より効果的な支援として整理しやすくなります。

現場の負担を増やさず、利用者の意欲を引き出す取り組みとして、既存のレクリエーションの見直しとあわせて検討する価値があります。

このコラムを読んだあとに確認しやすいページ

このコラムは、「デイサービスに行きたがらない男性への対応」という悩みを整理するための読みものです。実際の導入検討や活用方法まで進めたい場合は、以下の関連ページから順番に確認すると分かりやすくなります。

総合解説ページ

なぜパチンコが機能訓練につながるのかを、特許の考え方も含めて体系的に確認したい方はこちらです。

なぜパチンコが機能訓練につながるのか

活動に意味づけを持たせやすい理由や、本人の納得感につながる考え方を確認できます。

機能訓練用パチンコとは

実際の器具、動作、活用イメージなどを詳しく知りたい方はこちらです。

導入施設の声

現場での反応や、利用者様がどのように取り組んでいるかを確認できます。

よくある質問

費用、流れ、導入条件など、事前によく確認される内容をまとめています。

よくある質問

なぜ男性はデイサービスを拒否しやすいのですか?

現役時代の役割やプライド、目的の見えない活動への抵抗感などが背景にあることが多く、単なるわがままではなく自尊心の問題として表れる場合があります。

活動を「訓練」と伝えるだけで良いのでしょうか?

言い換えるだけでは不十分です。本人が納得できる目的、具体的な動作、評価の視点を整理し、個別機能訓練計画書の中で位置づけることで、より現場で使いやすい支援になります。

職員の負担は増えませんか?

本人が主体的に取り組みやすい活動は、付きっきり対応を減らし、見守り中心の関わりへ移行しやすくなるため、現場の負担軽減につながる場合があります。

運営者情報・免責

本記事は、有限会社グローバルスタンダードが運営しています。内容は介護施設での活動設計や利用者支援の参考情報であり、医療的判断や個別診断を目的とするものではありません。

個別の支援内容、個別機能訓練加算の算定、計画書作成、介護保険上の取り扱いについては、施設の運用方針や専門職の判断に基づいてご確認ください。